Alexa でのピッチコントロール手法を比較してみた
Alexa にテキストを読ませると、たまに「こう読んでほしいのに…!」と思い通りにいかないときがあります。そりゃそうです、すべての言葉に対応するのは無理ですし、同音語があったり、人によって読み方が違ったりするのですから。
そんなときに使えるピッチのコントロールの手法を、試して比較してみました。
お題
今回のお題は次の2文。
それでは、お着替えをいたしましょう。
では、王子様、と、呼びかけてみましょう!
これらは、お姫様の国というスキルで使われている文章です。
コード
比較したコードはこの3種類ずつ。
var test1 =
それでは、お着替えをいたしましょう。
;
var test2 =それでは、お<prosody pitch="+30%">き</prosody><prosody pitch="medium">がえ</prosody>をいたしましょう。
;
var test3 =それでは、<phoneme alphabet="x-amazon-pron-kana" ph="オキ'ガエ">お着替え</phoneme>をいたしましょう。
;var test4 =
では、王子様、と、呼びかけてみましょう!
;
var test5 =では、<prosody pitch="+30%">おー</prosody><prosody pitch="-10%">じ様</prosody>、と、呼びかけてみましょう!
;
var test6 =では、<phoneme alphabet="x-amazon-pron-kana" ph="オ'ウジサマ">王子様</phoneme>、と、呼びかけてみましょう!
;
ノーマルテキスト
var test1 =
それでは、お着替えをいたしましょう。
;
var test4 =では、王子様、と、呼びかけてみましょう!
;
これは普通の方法ですね。
prosody pitch
var test2 =
それでは、お<prosody pitch="+30%">き</prosody><prosody pitch="medium">がえ</prosody>をいたしましょう。
;
var test5 =では、<prosody pitch="+30%">おー</prosody><prosody pitch="-10%">じ様</prosody>、と、呼びかけてみましょう!
;
こちらはSSMLで、以下のリファレンスから詳細を見ることが出来ます。
+30% や -10% というところを変えることで、通常のピッチから幅を指定して上下させることができます。
phoneme alphabet
var test3 =
それでは、<phoneme alphabet="x-amazon-pron-kana" ph="オキ'ガエ">お着替え</phoneme>をいたしましょう。
;
var test6 =では、<phoneme alphabet="x-amazon-pron-kana" ph="オ'ウジサマ">王子様</phoneme>、と、呼びかけてみましょう!
;
こちらは、Twitter で教えていただいた手法。
こういうのはどう?
例) <phoneme alphabet=“x-amazon-pron-kana” ph=“バ‘ス ガスバ’クハツ“>バスガス爆発</phoneme>
上記のように<phoneme>タグのalphabet属性に x-amazon-pron-kana という値を指定し、ph属性に読みとイントネーションを指定します。Toshimin (@Toshimin8) June 26, 2019
読みはカタカナで、アクセントを付ける単位を区切るためにはスペースを入れ、またイントネーションに関しては単位毎に1つ、アクセントを置く語の直後にシングルクオートを付けます。
Toshimin (@Toshimin8) June 26, 2019
prosody pitch と同様、SSML のリファレンスにのっていました!
比較
ノーマルテキスト → prosody pitch → phoneme alphabet の順番にそれぞれのテキストを発話させるとこんな感じ。
結果
それでは、お着替えをいたしましょう。
これについては、聞いた時の「これだ感」で順位付けすると、phoneme alphabet > ノーマルテキスト > prosody pitchという順番。
では、王子様、と、呼びかけてみましょう!
一方こちらは、prosody pitch > phoneme alphabet > ノーマルテキストという順番。
もちろん、pitch の数値の塩梅や、タグの区切りによってまた変わるとは思いますが、言葉によってどれがいいかは変わるのでしょう。
もっと色んな言葉で試してみたいですね!
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