スマートスピーカーを遊びたおす会 vol.6

Alexa 関連イベントスマートスピーカー, VUI

6月25日に開催された「スマートスピーカーを遊びたおす会 vol.6」に行ってきました!

最初から行けず、遅刻での参加;ω;
なので、レポートも途中からになります(ノД`)ぁーぅー

今回の登壇者は、全員関西から来た方!しかもめちゃくちゃ神回です!!

拝啓 スキル様 お元気ですか。

VoiceApp Lab の池田大介さん!

スキルはか弱い

みなさんのスキルはお元気ですか?
ちゃんとレポート見てますか?リリースしっぱなしじゃないですか?

ドッキー!ってなるようなお言葉ですね・ω・;

ちゃんとお世話をしないと、全然使ってもらえなくなってしまうという、スキルはとってもか弱い存在。なので、ちゃんとスキルを育てましょう=アップデートしましょう!というのが、今回のメッセージです。

今回は池田さんが育成中のスキル、「歯みがきくん」と、「筋トレコーチ」「五分間リラックス」の中でも、「歯みがきくん」の育成結果についてお話いただきました。

歯みがきくんとは

この子、尋常じゃないほど めっちゃ使われてるスキル だそうです。本当、想像を超えた。

子供が楽しく歯磨きができるスキルなんですが、実際に、歯科医さんに聞きながら作ったらしいです。聞くと、めっちゃ頭に残るフレーズ!!!そりゃ子供は夢中になるわ(私も夢中になった)

シュッシュッシュ シュッシュッシュ(←歯だけでなく脳も洗脳されてる)

リリース時の歯みがきくん

アップデート1:音量

レビュー

音量が小さいから聞き取りづらい!という声。

対応

なれない GarageBand に向き合ってちゃんと音量を調整。

結果のスライド、撮れなかった!(無念)

アップデート2:前置きの会話

レビュー

音楽の前置きが「邪魔」という意見。

対応

会話は大事にしたいのに…!という苦渋の決断。「VUIは会話を楽しむもの」というのは、シチュエーションやユーザー属性によっては必ずしもそうとは言えない、ということ。

結果

下向きグラフが上昇方向に改善!

アップデート3:曲の長さ

レビュー

対応

結果

アプデ前が下がっていないのもすごいですが、アプデ後はぐぐっと底上げされてますね…。ロングバージョンが追加されたことで、どうやら親世代も使うようになったらしいです。

初回リリースからの全体チャート

心して見て下さい。

これが…これが…!!
「2018年5月〜2019年5月末の1年間の全体チャート」です!

成長の具合、やばいですねww ちなみに縦軸は…(ごにょごにょ)

まとめ

他の育成中スキル、「筋トレコーチ」「5分間リラックス」は、また違った育ち方をされているとのことで、今回は紹介がありませんでしたが、めっちゃくちゃ気になって夜も眠れません。

  • 生まれたばかり(リリース直後)のスキルはとてもか弱い
  • スキルを育てるのは結構大変
  • だけど、愛情を持って育てると出来る子になる
  • 成長したスキルはVUI業界の発展にしっかり貢献してくれるはず(間違いねぇ)

ちなみに、人気スキルの開発者は「リワード」なるものを受け取れるのですが、連続で何度もリワードをいただいているのだとか。しかもそのリワードだけで生活できてしまう月もあるとか…!?ほんとにこの歯みがきくんは、相当「出来る子」ですね。

プラットフォーム別攻略法

お次は同じく VoiceApp Lab のコバヤシトールさん。

3プラットフォーム横断での開発

スキルは基本、GoogleHome、Alexa、Clova 向けの3種類開発されているとのことで、それらのスキルのトータル起動回数のオーダーがえげつないことになっていましたw 10万超えって!!!万って!!!

ちなみに、この中に先程の歯みがきくんも含まれているそうです。

だからこそ見えてきた、プラットフォーム別の傾向。それぞれ上位になるアプリも異なっているようです。

Google Assistant の傾向

Google Assistant はスマホからテキスト形式で文字を打ってスキルを操作できるんですね。そんな使い方をする人が、実は9割もいるらしい…。だから、スキルの説明文にも「これは音声で操作するものです」のような但し書きをしておかないと、レビューでいろいろ言われてしまうのだとか…。

Google Assistant の必見アプリは「勇者と逆さまの塔」「サンタの脱出」。

Alexa の傾向

Alexa は圧倒的にスキルを見つめてもらいにくい、とのこと(笑)ストアにあるスキルの数も一番多いですからね…。特にゲームカテゴリは激戦区。

だから目立てそうなカテゴリを狙いましょう!
もしくは、公式にピックアップされるように頑張りましょう!

ちなみに、5/31にリリースした「おならジャンケン」は、初日のアクセスが7件。Twitter 広告を使って1500円をかけてプロモーションテストをやっても、3件しか増えなかった、らしい…。なぜだ…。

Clova の傾向

Clova は一番見つけてもらいやすいプラットフォーム。(現状、スキル数300未満?)

LINE ボットと連携ができるのが特徴的。

Bot の統計からユーザー分布などが分かるのが面白そう!

Clova の必見アプリは、「おしゃべりしんちゃん」と「鳴き声神経衰弱」。

後者は呼び出し名が難しいから子供が発話できないんじゃないか、と。僕なら「どうぶつトランプ」にするな、とおっしゃっていました。

まとめ

チャッターチャンス!!!

プラットフォーム別攻略法がまとめられたスライドが…!

Google は若者向けのゲーム/チャットベースのアプリ
Alexa はカテゴリ別に目立つスキル/画面付きスキル
Clova は子ども向けゲーム/ボットを活用したスキル

「オレオレボイス」でVUIを遊びたおす

このお話も、コバヤシトールさん。1回の登壇で2テーマ!最高ですね。
(タイトルの「遊びたおす」がイベント名にかかってますね!)

オレオレボイス=自分の声をフリー素材しよう!というお話。

オレオレボイスのすすめ

オレオレボイスのメリットはたくさん!

  • 無料
  • 何度でもリテイク可能
  • ボイスチェンジでバリエーション
  • VUIスキルに大きな個性

やはり、人間の抑揚を完全に再現することは、まだ難しいのが現状。だからこそ、使えるところは自分の声を使ったほうが、VUIスキルに個性を出すことができる!

オレオレボイスが失敗する理由

ありがちなパターン

  • 声が小さい
  • 色んな声の出し方を試していない(誰でも一つはイイ声がある!)
  • ボイスチェンジを使っていない
  • 男性が地声をいきなり女声に変換しようとする

ポイントは、ボイスチェンジに頼りすぎるのではなく、自分も声の出し方を変えてみるというところでしょうか。

必要なもの

Mac、コンデンサマイク、GarageBand!

USBコンデンサマイクは、SONY製の2000円くらいのを使っているらしい。

PCV80U ECM-PCV80U パソコン用マイク 指向特性:単一指向性

わたくしソッコーポチリました。はい。

GarageBand ハンズオン

GarageBand ハンズオン

そうこれ!これが欲しかったんだ!!!

まず、無駄なものは非表示にしてしまおう。うむ。確かに怖い。

肝はプラグイン!!

Vocal Transformer というプラグインを使うだけ!

これの、Pitch で声の高さを、Formant で男性っぽさ、女性っぽさとコントロールするとのこと。

実際に、ゾンビのまちのケンタくんや、おしりかじり虫の声、女の子の声や…中尾彬さんの声を再現w

Pitch も Formant も±3くらいが基本。基本は自分の声で調整して、飾りでパラメータを使うという感じでしょうか。

もっと楽しみたい人は、Roland 様の機材を買いましょうw 私も買いそうな予感…

ボイス・トランスフォーマー VT-4 は、人間のもつ「声」という楽器に変化を加えるエフェクト・プロセッサーです。

水族館でスマートスピーカーを活用してみた

最後は、株式会社神戸デジタル・ラボの金谷拓哉さん。

神戸!神戸!!(うるさい)

今回の舞台は須磨海浜水族園!遠足でよく行きました。
そんなところに、「マゼランペンギン型解説システム」というものを導入したそうです。

マゼランペンギン型解説システムとは

ペンギンの生態について質問したら答えてくれる、ペンギン型のロボットのように見えるスマートスピーカー。

やはり見た目重要ですね。めっちゃ可愛いし、これなら話しかけたくなる!

なぜ作ったのか?

プッシュ型の展示ばかりの水族館。飼育員の方の直接ガイドは人気だけれど人的コストがかかるため、双方向型の展示に悩んでいたらしい。そこで登場したのが、このマゼランペンギン!

どんな反応だったのか?

まずは、子供たちに大人気!

そして新聞4紙に取り上げられ、さらにはロボスタ、Yahooニュース、そしてNHK取材と、めちゃくちゃ話題になったそうです。それを呼び水となって、動物園への横展開の話や、ペンギン好きの声優から自分の声を使ってほしいなどの依頼が舞い込んできたらしい。

どうやって作ったのか?


これがマジですげーんです。スマートスピーカー、使ってないやないかい!!

つまり、自分で作っちゃったってことですよね!ハンパないって。

こだわりポイント

ウェイクアップワードがいらないって、めちゃくちゃすごい。プラットフォームに依存していないからこそできることですね。

初めての人は、どうやって話しかければいいのか分からない。だから、人感センサで人が近づいたら待ち状態になるようにしたそうです。

これも人感センサがあるからできること。近づいて一定時間発話がなければ、ペンギンから話しかけるようにしたとのこと。

シナリオは飼育員さんが修正できるように Google Spreadsheet を使っているらしい!ただ、簡易化したことによって、一問一答しかできないようになっているため、更新の容易さとUXはトレードオフだと感じたそう。

対話ログはすべて Google Spreadsheet に書き出し。すごい情報がたまっていそうですね!

(ちなみに、Alexaだとプライバシーの問題ですべての対話ログをとることはできません。他のプラットフォームもおそらく…?)

まとめ

  • 見た目は大事!ペンギンだからこそ大人気になった
  • スマートスピーカーは公共の場で使えないので、結果的にスマートスピーカーではなくなった
  • シナリオ更新の容易さとUXはトレードオフ
  • 来園者の興味関心をログとして収集できることに価値がありそう

いやー、ほんと神回でした。

 

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