UXライティングで大事な3つのこと

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商品やサービスを提供している方にとって、言葉は重要なユーザーとの接点です。

UI(ユーザーインターフェース=ユーザーとの接点)では、ボタンやメニューなどがよく取り上げられますが、それらのオブジェクトの上に載せるものも「言葉」ですし、それ以外にもLPやチラシなども、すべて「言葉」で構成されています。(もちろんビジュアルも大事ではあります)

これらの「言葉」に何を選ぶか(ワーディング)が、非常に重要なのです。

言葉が「伝わる」ために大事なこと

言葉は「伝える」だけでは不十分です。「伝わる」ことで、初めて意味を成すのです。

それでは「伝わる」ためには何が重要なのでしょうか?

それは、「思いやり」です。

思いやりとは

相手に「伝わる」ためには、まずは相手が「分かる」言葉を使う必要があります。

こちらの書籍で池上彰さんは、子供に対して「日本銀行」を説明する、という難題にぶち当たった話を書かれています。

教科書通りの言葉で説明しても、きっと子供には伝わりません。

分からない言葉をすべて、相手が分かる言葉に置き換えて、分かる次元まで分解していく必要があります。

つまり、「相手が生きている世界の言葉」を使った上で、その言葉を見て「相手ならどう受け取るか(どう理解するか)」を想像する必要があるのです。

これが「思いやり」です。

思いやりの実現に必要な3つのこと

この思いやりを実現するために必要なことが3つあります。

それは、「理解」「語彙力」「シンプル」です。

理解

自分が知らないことは説明することができません。

「理解した」とは、自分が分かっただけでなく、相手に「説明できる」状態であるとよく言われます。

「説明できる」ということは、ふさわしい言葉を選べるということです。

もし理解していなければ、理解する時に説明を受けた言葉のままでしか表現できないでしょう。しかし理解していれば、「こういうことだよね」と、様々な言葉で言い換えても表現できるようになります。

語彙力

「相手にふさわしい言葉を使おう」と思っても、言葉を知らなければ使えません。

ですから、相手に「伝わる」文章を書くためには、言葉の引き出し=語彙力が必要です。

シンプル

理解し、語彙力を持っている上で、無駄を削ぎ落としていく。

この「シンプル」が非常に重要です。

「シンプル」には、言葉そのものが「シンプル」であることと、言葉の受け取り方が単一的であるという意味での「シンプル」と、言葉の数が少ないという意味での「シンプル」の3種類があります。

言葉そのものが「シンプル」である

これは、小難しい言葉は使わない、という意味です。

相手が子供でないにしても、例えばIT業界の用語はそれ以外の業界の人には馴染みがないものが多いでしょう。会社独自の用語もありますし、年代によっては横文字(外来語)をそのまま使ってもピンと来ないことがあります。

相手の生きている世界(=日常)では、どのような言葉で表現されているかを想像します。必要に応じて答え合わせする(実際にターゲットに近しい人に聞いてみる)ことも重要です。

ただターゲッティングが特殊な場合は、逆に専門用語を使った方が刺さる、ということもあります。

言葉の受け取り方が単一的である

これはつまり、「誤解されない」ということです。

これはワーディングもそうですが、言葉の順番も重要になってきます。形容詞がどの言葉に係っているかの判断が変わるだけで、意味も違って伝わってしまいます。

例えば、「大きなくまのカバン」と書かれていると、どんな絵を思い浮かべますか?

a bag printed a big bear

なのか

a big bag printed a bear

なのか

「大きな」が「カバン」に係っているのか、「くま」に係っているのかが判断できないのです。

誰が見てもこう理解するしかない!と思えるほどの、誤解されない表現を目指しましょう。

言葉の数が少ない

そして最後が一番難しいかもしれません。

魅力的に見せたいがために、どうしても様々な言葉で飾りたくなってしまいます。言葉が多くて複雑になっている方が美徳、と勘違いしている方が多いのです。言っていることは大したことがなくても、言葉を多くすることで、武装している「つもり」なのです。

実際、無駄が多いだけなのに…。

正しい情報でも、不必要な情報まで入れるのは、読み手にとって思いやりがありません。

単純に語れるなら、単純でいいのです。なるべく短く、削ぎ落とす方が確実に伝わります。それは、意味として伝わるということと、読んでくれるという2つの点で。

「敢えて余分な言葉を重ねる」というのもテクニックのひとつではありますが、それは、極限まで削ぎ落とした上で、余分だと自覚した上で付け加えるべきものです。

相手に「伝わる」ワーディングを

相手に「伝わる」言葉を選ぶためには、「思いやり」が大事で、そのために「理解」「語彙力」「シンプル」が重要であるとお話ししました。

ぜひ、言葉の使い方を見直してみてください。

 

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