CES2020参加レポート【LVCC編】

ビジネスCES2020

前回はこちら。

今回は各企業、ブース、プロダクトをピックアップしてまとめてゆきます。

SONY

まずはソニーから。

ブースの大きさはひときわ大きい。

Tech East、LVCC の Central Hall マップの一番右上にあります。

これが噂のSONY車です。多くの人が「未来的」「テスラみたい」「これだけ技術あればそりゃ車も作れるよね」という声をあげていました。スペックは次の通り。

そして一番感動したのが「The Future of Movie Magic

Empowering Creators' Imagination: The Future of Movie Magic
Virtual Production with Atom View

What you are seeing is Sony's revolutionary Atom View solution. This advanced software engine is giving filmmarkers incredible technology to tell stories in new and amazing ways.

Combined with Sony's unmatched displays and professional cameras, this is the future of virtual production. Filmmakers now have creative flexibility to volumetrically capture locations and sets in 3D, and then shoot them later in real time with photo-realistic results.

Harnessing the strength of Sony Innovation Studios, we are fueling new entertainment experience through the power of creativity and technology.

ゴーストバスターズの車が、おしゃれな通りに設置されているように見えますが…この背景はただの無地な壁なのです。

その周りを、カメラを持った2名の方が台車で周り…

上に設置されているスクリーンにカメラで撮影された映像が表示されます。

背景は台車・カメラの動きに合わせて適切な背景が投影されているだけなのに、カメラを通してみる映像における背景の自然さがすごい。なんでこんなに立体的に見えるんでしょうね…。

LG

前回お見せしたのはこちらの曲面スクリーン。

私のイチオシは「LG ThinQ Fit」です。

この布の質感に衝撃を受けました!実は卒論、修論と Virtual Fitting Room について研究していたワタシ。

この質感はどのようにインプットされているのかが気になるところ。ここが簡単にならないと、世の中にあるたくさんの衣服を登録するのは大変ですもんね。

ちなみに、このアプリで扱うアバターはこちらのスペースで撮影することができます。

真ん中に立つと、横と正面にある2つのカメラでスキャンされます。それだけ、ほんの数秒程度で身長、首回り、肩幅、胸囲、腹囲、ヒップ、腕の長さ、足の長さを計測してモデルが作られます。なお、髪型と服は自由に変更可能。

不自然さはまだありますが、それでもこの楽さと速さを考えれば質はいい方かと思いました。

Panasonic

Panasonic で一番気になったのはコチラ。

ヨガのシンクロビジュアライザー。ポーズを読み取る深度センサと表情を読み取るセンサ、そしてバランスを読み取る床のセンサで、ユーザーの状態を可視化します。

正面下に深度センサ、横の棚下から三段目に顔のセンサがあります。

力が入っている箇所がピンクで示されて、バランスの良さを定量的に評価します。また、TENSE - CALM は表情から読み取って、精神状態も可視化しているそうです。

表情と精神状態の関連性がどこまであるのか、私は詳しくは知りませんが、これが本当であれば分かりやすいフィードバックですね。

単にやるだけでなく、分かりやすいフィードバックを受けてやるというのは大事だと思います。ヨガが流行っている昨今、需要も結構あるのではないでしょうか。

続いてアクティビティセンシング。カメラに映った人が何をしているのかを判定するもの。アルゴリズムは非公開でしたが、SITTING、USING SMARTPHONE、HOLDING A CUP、STANDING などを判別していました。

また、Panasonic はVRグラスも展示していました。

試着はできませんでしたが、軽量化かつデザイン性に富んだグラスというのが求められているのではないかと感じました。

VRグラスはどうしてもまだ大きくて重いイメージがあります。髪の毛もぺしゃんこになってしまったり、付けるだけで疲れてしまいます。次に出てくるVRグラスには、そんな課題を払拭したものが求められているのでしょうね。最終的にはメガネと同じように自分の好きなデザインで選ぶ時代も来るのかもしれません。

nreal

続いてはARグラス。

本当にこれくらいの、サングラスのようなARグラス。

横から見てもこんな感じ。

これを装着して、メガネとスマホをケーブルで繋ぐことで、スマホをリモコン代わりに使うことができます。スマホの操作は既に慣れていると思うので、UIを新たに学ぶ必要はありません。スマホを動かすことでポインタとなる光の線を動かし、対象物に合わせることで、その対象物に何かしらのアクションをとることができます。

この例は、バーチャルショッピングの例。服を選択すると拡大して詳細に見ることができます。そして気に入ったらカートへポン。

お次の例では、この部屋で行いました。壁が広くあいているこの部屋。

ARグラスから覗くと、なんと壁に大きなテレビが出現!これが思った以上にリアル。テレビがなくてもこれだけで映画鑑賞ができそうです。他にも、家具のショッピングなどができます。実際の大きさで部屋に配置できるので、イメージもわきやすいですね。

こちらは5Gが解禁されたら製品として売り出される予定だそうです。

HEXAGON

続いては、BEST OF INNOVATION にも選ばれていた HEXAGON の Leica BLK2GO

The BLK2GO is the industry’s first wireless handheld imaging laser scanner. It allows users to scan spaces, structures, and objects simply by walking through the space while holding the lightweight device. Its one-button operation instantly captures the dimensions with dual-axis LiDAR and panoramic imaging and turns them into colorized and dimensionally-accurate 3D point clouds. The data gained from the BLK2GO can be used for documenting a space or location, creating 3D models, surveying, and designing new buildings or retrofit and remodels. The BLK2GO uses SLAM technology via a combination of LiDAR, imaging, and an inertial measurement unit to orient itself and map 3D spaces in real-time.

引用:www.ces.tech

手で持って数秒歩くだけで、周辺の3Dデータを取得できてしまう優れもの。今後AR/VRがより発展するには簡単に3Dデータを取得できるのも大事ですし、ノートルダム大聖堂や首里城で見られたような悲しい火災事故が起こる前に、建造物の3Dデータを取得する動きも強まってくると思います。


出典:友人の写真

TOYOTA

TOYOTA WOVEN CITY

トヨタが街を作るぞ!!!

どうやら、2020年末に閉鎖予定の工場跡地を街づくりに活用するようです。

イメージムービーでは、そこかしこに自動運転の乗り物が出現。

奥にある e-Palette という乗り物は、人を乗せたりモノを載せたり、「on-the-road commerce ready(路上店舗に対応)」と書かれていました。HYUNDAI など、他にもあらゆる企業のブースで同じような形の乗り物が展示されていました。全体的にガラスの面積が多くて中が見える、自動運転の乗り物、というのが共通点のように見えました。

次回は、Sands EXPO からの Pick-up をお届けします。

 

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