Alexaスキル「ゾンビのまち」がすごい!

Alexa スキルの紹介ゲーム, VUI

アワード開発者キャンペーンなど、ゲームスキルがアツい今日この頃。

今回は、「ゾンビのまち」というスキルを試して、VUI ゲームとして何が優れているのか?という点を抽出してみました!

優れているポイント

Alexa にテキストを読ませるのではなく、ちゃんと録音された声。しかも、その演技には臨場感があります。

これがあることによって、ストーリーに入り込めるだけでなく、ケンタ君のセリフとそれ以外のセリフ(ゲーム上のシステム的な説明)にが生まれて、緩急がついている気がします。

効果音

声だけでなく効果音があることによって、情景を説明する効果がありました。

電話のコール音や、電話が切れた音、足音、そしてバックで流れる不穏な音楽。特にバックの音を聞くだけで、これがホラーであるということが分かります。

夜遊んでいて、怖くなってきたのがその証拠です(笑)

ストーリー性

プロローグ

声や効果音が形作るストーリー。特にプロローグは、とても引き込まれるものがあります。

いきなり電話から始まるこのスキル。しかも「誰?」「なぜ?」と言われることで、ユーザーの気になる心を増幅させています。様々な謎が散りばめられているので、ついつい「ゲームを進めたい」と思ってしまいました。

プロローグを聞いていて、長いなと思いながらも、飽きることなくずっと楽しめたのは、これらの謎に興味を持ったことと、飽きない効果音やバックミュージックのおかげでしょうか。

遊び要素

わざと再起動させる

ゲームを進める中で、「電話をかけて」と言われるタイミングがあります。

このゲームでは、「電話をかける」=「スキルを起動する」ということになっているのですが、「電話をかけて」と言われるということはつまり、あえてスキルが自動終了しているということ。

特にプロローグにおけるこのやり取りは、なくても成立すると思います。それがあえてやり取りをさせているのは、「聞くだけだと飽きてしまう」という点を解消する方法だと思いました。つまり、ユーザーの参加ポイントを増やしているということ。

ストーリー分岐点

ストーリーを進める上でたまに出てくる「どっちにしますか?」という選択肢。

それは目的地だったり、自分のセリフだったり、それを変えることでどうストーリーが分岐するのか、ワクワク感があります。

おそらくこれも、ユーザーの参加ポイントを増やしているということでしょう。

見た目

見えない情景

逆に「見えない」ということが、VUI ならでは感のある点。

主人公ケンタ君が電話越しに教えてくれる情景は、こちらには見えません。しかしそれは、電話であるなら納得の行く状況。(スマホでも動画は送れますが、電池減りますしね 笑)

あえて情景を見せないことで、セリフから情景を想像しないといけないという点が、面白さの1つでもあると思いました。

綺麗なイラスト

VUI という観点ではありませんが、画面付きで見た時にはやはりポイントになるのが、見た目の綺麗さ

このスキルでは、遊んでいる最中、様々な画面が表示されますが、それらすべてがクオリティの高い綺麗なイラストになっています。リアルすぎないアニメのようなイラストが、より親しみを増幅しているように感じます。VUI と言えど、やはりデザインも大事ですね。

興味深いポイント

待ち時間

このゲームでは、待ち時間があります。

ゲームの中で、ケンタ君が移動するために10分かかる場合、移動前にスキルが一度終了されます。そして、10分経過前にスキルを起動しようとすると、こんな感じの応答になります。

けんた君は病院に移動中です。10分後にお掛け直しください。

なぜ、この待ち時間という設定があるのでしょうか?

ストーリー上の理由

この待ち時間があるという設定には、ストーリー上の理由があります。

それは、ケンタ君の「携帯の電池」が減らないようにするため。

確かに、ゾンビのいる街で、いつ安心して充電できるか分かりませんもんね。

この「無理のない設定」というのも大事なポイントです。

ゲーム上の理由

しかし、「そんな移動時間なんて早送りすればいいじゃん」とも思ってしまうもの。それでも待ち時間があるのは、焦らし効果でしょうか。

スマホゲームでよくある、「ライフ」のようなものでしょうか。例えば1プレイするのに1ライフ使って、5回まで使ってしまうと、次やるためには15分待たないといけないというもの。

心理学で調べてみると、「ツァイガルニク効果」というものが出てきました。

人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。
引用:Wikipedia

なるほど。

もっと他にもちゃんとした学術的なものはあるかもしれませんが、これがハマる要素の1つなのかもしれません。

スキル内課金が日本でも使えるようになると、もしかしたらここが課金でジャンプできるようになるかもしれませんね。

おまけ

ゲームオーバー

途中で選択を間違えてゲームオーバーになると、30分何もできなくなります。

はじめからゲームをしたい時

そういえば、家庭用ゲームって「はじめから」「つづきから」っていうのがあるよなーと思って、試しにスキルを無効化してみました。そして再度有効化して起動してみると、どうなるかという実験。

結果、最初から遊ぶことができました。

はじめからゲームをしたい場合は、スキルを無効→有効化するといいようです。

まとめ

このゲームで遊びながら色々メモをしていたのですが、他のスキルよりも、かなり多くのポイントをメモしていました。

VUI ゲームとして、何が優れているのか?普通のスマホゲームと何が違うのか、何が一緒なのか、それを考えながら遊ぶだけで、学びがたくさんありました!

ゲームスキルを作りたい方は、ぜひ遊んでみてください!

 

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