AWS Summit 2019 2日目 Alexa関連レポート

Alexa 関連イベントAWSSummit, 幕張メッセ

AWS Summit 2019、幕張メッセまで行ってきました!


 
初の幕張メッセ、初の AWS Summit。
 
1年前まではテック系のイベントなんてほぼ行かなかったワタクシ。
こういうトコロ来てる自分が嘘のようです。

Alexaブース

ルーレットで景品ゲット!

私はペンでした!いよいよグッズが揃ってきた!

AWS DeepRacer

超人気ゾーン!w 機械学習で運転させてタイムを競うイベントが開催されていました。待ち時間120分やら140分やらで、断念したワタクシ。

セッション

本日のAlexa関連のテーマはこちら。

Amazon Alexa 音声インターフェースへの新しい挑戦。スマートホームを実現するAWS IoT

Alexa を活用して家電製品を操作するいわゆるスマートホームのシステムが次々と登場しています。本講演ではAlexaに対応した赤外線スマート家電リモコンを開発したラトックシステム様をお招きし、AWS IoTの活用とVUIデザインのポイント、開発秘話などについてAlexaエバンジェリストが徹底解剖します。

Alexaエヴァンジェリストの畠中さんと、ラトックシステム株式会社の赤井さんが登壇されていました。

AWSSummit では、すべてのセッションが撮影禁止のようでしたので完全メモで、レポートいたします!ちなみに、早く行き過ぎて最前列に座っていたら、「前のめりだねぇw」と一言いただきました!へっへっへ。(褒め言葉だと解釈←)

セッションレポート

なぜ音声なのか?

VUIとは、コンピュータと対話するための新しい方法である。

「音声がコンピューティングにおける新たな創造的破壊をもたらす」ことを信じている。なぜなら、音声は「最も自然なインタフェース」だから。

マニュアルを読まないといけないのは、理想のインタフェースではない。自然に使える音声というインタフェースが標準になって、近い将来「まだリモコン使ってるの?」と言われる時代が来るだろう。

Alexa Everywhere

Alexa は 2017年11月に日本に登場。

現在、従来のEchoデバイスに加え、Fire7、FireHD10、FireTV、モバイルアプリなどでAlexaを使うことができる。Amazon Music アプリにもアレクサのアイコンがあるらしい…!(これは知らなかった)

Windows10でもハンズフリーで使うことができるし、サードパーティのAlexa搭載デバイスも多数出ている。これは、マイク、スピーカー、インターネットコネクションさえあれば、作ることができる。

スマートホームデバイスもたくさん出てきている。カメラや照明、スマートロック、赤外線リモコンなど。これらを使って、あらゆる家電製品がアレクサで使えるようになることを期待している。

Alexaでスマートホームデバイスを制御する方法

通常のフロー

Alexa → AlexaSkill → デバイスメーカーが保有するデバイス制御クラウド → スマートホームデバイス

デバイス制御クラウド

柔軟に、スケーラブルに、あらゆるデバイスからコントロールできるように設計されている。

AWS IoTサービス

クラウドから制御するために、認証、監視、データ収集、分析などコストを抑えつつスケールできるメリットがある。

スキルの種類

カスタムスキル
 スキル単体で機能するときに使える柔軟なAPI(カスタムスキルAPI)が提供されている
スマートホームスキル
 このスキルで使えるのは、スマートホームスキルAPIがサポートするデバイスと機能のみ

スマートホームスキルの概要

  • Alexaがプリセットを提供しているので、開発が煩雑でない
  • 呼び出し名不要、デバイスの名前を言ってON/OFFなどシンプルな会話ができる
  • 定型アクションへの追加が可
  • アカウントリンクが必須

スマートホームスキルの特徴

  • 定型アクションでシーケンシャルに実行させることができる

 → 「おはよう」といえば、電気を付けて、テレビをつけて、カーテンを開ける、など

  • 日本で対応できるスマートホームAPIはまだ限定的

 → 「機能インターフェースの一覧」には、まだ ja-JP が少ないが、これから増えていく予定。

これが増えれば増えるほど、いろんな家電製品を制御できるようになる。

AWS IoTを使った赤外線リモコン

ここから、ラトックシステム赤井さんのお話。

WiFiスマート家電リモコン RS-WFIREX4

ラトックシステム スマート家電リモコン スマホで家電をコントロール ※IFTTT対応 / 重さ16g / 赤外線到達距離30m / 壁掛けフック搭載 [Works with Alexa認定製品]【日本正規代理店品】

東京(千葉!)から大阪の家電を操作するという、なんと、かなりの遠隔操作のデモを見せていただきましたw

Echo → Alexaスキル → Lambda → AWS IoT Core → 赤外線リモコン → 大阪オフィス

デモ発話例1:1台ずつ操作

「アレクサ、テレビをつけて」

この場合、当然テレビだけがつきます。

デモ発話例2:定型アクションでまとめて操作

「アレクサ、おはよう」

このとき、照明が点いて、カーテンが開き、テレビがつくという操作が、この一言でまとめて行われました。

「アレクサ、おやすみ」

これだと逆パターン。すべて消していきます。

「子供を抱えながらでも操作できる」と、ユーザーさんに喜ばれているそうです。

スマート家電リモコンの種類

WiFi接続で制御できるのが、今回紹介したもの。その他にも、Blutooth接続で制御できるものがある。そして、Z-WaveWi-SUNで制御できるデバイスも近日発売予定。

遠隔操作の変遷

最初はこちら。

スマホ → 赤外線リモコン → TV

そして、外からでも使えるようにするために、IoT Core を採用。

スマホ → AWS IoT Core → 赤外線リモコン → TV

さらに極めつけが今回のこちら。スマホの操作が不要になりました。

Echo → Alexaスキル → Lambda → AWS IoT Core → 赤外線リモコン → TV

こちらはおまけ。こういうのも運用しているようです。

サードパーティ → API Gateway → Lambda → AWS IoT Core → 赤外線リモコン → TV

カスタムスキルの注意点

カスタムスキル、スマートホームスキル両方に対応しているが、前者はなんでも詰め込むと発話が複雑になりがち

ユーザが覚えられないため使いにくいだけでなく、うまくいかなかったときに何が悪いのかわかりづらくなり、結果使うのをやめてしまう。

「家電リモコンをスタートしてエアコンを27度にして」

確かにこれは複雑だ…

カスタムスキルを作るなら、「どういう風にすればみんなが使ってくれるのか」の例をたくさん知ってるアレクサチームに聞いてみよう!という赤井さんのススメ。

スマートホームスキルは発話がシンプル、発話が統一されていて迷いがないが、対応した家電しか制御できない。

苦労した点1

アレクサ日本語対応と同時にスキルをリリースする必要があったことによる苦労だが、今は解消されていることばかりとのこと。

  • 数字の認識が厳しかった
  • 仕様の変更
  • 人によって認識されない発話

数字は例えば、「はちチャンネル」と「はっチャンネル」がイコールにならなかったという事象。今では問題なく解消されています。

3つ目については、作った張本人はハッキリ滑舌良く発音するように心がけるんですが、他の人はそうではないよね、という話。つまり、社内の他の人に話してもらうと、認識されないこともあるということ。これも、現段階では精度もあがり解消されているそうです。

ですが、他の人に使ってもらってテストをするのは大事ですよ、と、畠中さんのアドバイス。どんな言い回しが来るか、想定していなかった発話がされる可能性もあるので、実際に使ってもらうと、より品質のいいスキルにするためのヒントを得ることができますね。

苦労した点2

メーカーごとに家電操作が異なる、ということ。エアコンの除湿や自動モードは大変だったようです。

「標準プラス3度で除湿」
「弱で除湿」
「40%で除湿」
「27度で除湿」

色々パターンがありますね…。

テレビ放送局名の対応も大変だったとのこと。それは、地元でテレビ局が何と呼ばれているのか分からないから。判別されるテレビ局名をDynamoDBにまとめて、リリース後にも修正対応可能にしたそうです。

AWSを選んでよかった点

なんとこの製品、ユーザ数が10万人以上もいるそうです!(1万いかないと思っていたのに…と言う赤井さん。嬉しい誤算ですね!)

しかし、この誤算で負荷が増加しても、AWSなら設定を変更することで容易に対応可能!さらに、10万人利用でも利用料金が安価。利用者に課金することなく運用が可能だそうです。

この10万人というのは、相当デカイらしいです。他の製品なら何年もかかったものを、この赤外線リモコンでは短期間で大ヒット商品になったというから、驚きです。音声ユーザーインタフェースの可能性が垣間見えた気がしました!

今後の展望

  • スマートホームの対応デバイス拡張への追従
  • 各種機器のリリース&アレクササービスと融合

「各種機器」とは、環境センサー、スマートプラグ、ゲートウェイなどがあるらしい。

ノーリツの給湯システムなど、スキル対応開発支援サービスもしているそうですよ〜

セッションレポは、以上です。

まとめ

基本私は、Alexaブース行って、ちょこっと企業ブースに行って、セッションを聞いて〜という感じで緩く過ごしていました。途中でお会いした何人かとVUIについて語ることができて、それだけでも楽しい1日でした!

セッションではスマートホームスキルの可能性が垣間見れましたし、より一層、VUIの発展への期待感が高まりました。

ちなみに、アンケートに答えるとかき氷をもらえました!
Alexa かき氷、コレ傑作だと思いません?w

なかなか遠い幕張でしたが、行ってよかった〜♪

次回は2020年5月12日〜14日パシフィコ横浜で開催されるそうです!

 

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