欧米で規制されているUXのダークパターンとは?
日経の記事にこんなものがありました。
ダークパターンとは?
ダークパターンとは、「消費者を不利な決定に誘導する表記やサイト設計」「ユーザーを騙すためにわざと仕込まれた操作的なパターン」のように言われています。
It’s a term for patterns that are manipulative, that you are doing on purpose to get one over on users
日本ではまだ規制されていませんが、欧米では実際に提訴されたり州単位で禁止されたりと規制が進んでいるようです。
事例
ダークパターンの事例には、こういったものがあります。
- ネットサービスの登録は簡単なのに、解約処理が煩雑、わかりづらい
- 商品購入時にメルマガ購読のチェックがデフォルトで入っているのに気づかず、メルマガが届いてしまう
- 商品購入時に定期購入が初期設定されていて気づかず2回目が届いてしまう
経験ありますでしょうか?
私の体験で言いますと、某日系大手ショッピングサイトで商品購入時に、ついチェックボタンを外すのを忘れてしまい、メルマガが届いてしまう、ということがよくあります。
こちらのプリンストン大学とシカゴ大学の研究者たちがまとめたこちらのレポートが非常に参考になりそうです。
- Sneaking
- Urgency
- Misdirection
- Social proof
- Scarcity
- Obstruction
- Forced Action
このような項目について、具体例が画像付きで記載されていました。いくつか日本語に訳してみます。
Sneaking
sneak には「こっそり」という意味があります。
- ユーザーの同意なしに商品をカートに追加する
- ユーザーの購入直前に今まで記載されていなかった料金を追加する
- 1回限りの支払いや無料トライアルを装って、サブスクリプションとしてユーザーに繰り返し料金を請求する
1つ目は出会したことがありませんが、2つ目は最近流行りのデリバリーサービスアプリで、決済直前にサービス料が初めて記載されるというのを見ましたが、これに気づかず決済してしまう人もいらっしゃるでしょうね。
Urgency
urgency には「緊急性」という意味があります。
- カウントダウンタイマーを使ってお得なキャンペーンや割引の期限を知らせる
- 期限を明示せずに「このセールはもうすぐ期限切れになる」と記載する
カウントダウンタイマーは私も見たことがあります。文字で「◯月◯日◯時まで」と書かれるよりも、動的に動いて減っていくのを目にすると、焦る気持ちになってつい買ってしまう、ということも確かにありそうですね。
まとめ
最近問題視されているダークパターンについて、いくらか事例をご紹介しました。
日本ではまだ規制されていないとはいえ、ユーザーが騙されたと感じてしまう体験を与えてしまうと、サービスやブランドへの負の感情を生み出すこととなります。利益は上がれど、ファンが減ってしまう危険性があるということですね。
「他のサイトもやってるからこれが正しいんだ」ではなく、ユーザーがどう思うか?を考える必要があります。
規制される・されないという問題ではなく、「ユーザーに心地よい体験を与えるため」に、こういったダークパターンには注意した方が賢明でしょう。
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